なぜ私は無料の音楽ツールをばら撒くのか
音楽AIが台頭して「安易に音楽初心者を囲い込んで金を稼ごうとする大人たち」が現れる前に、練習と制作のインフラを全部無料でばら撒いてしまいたい。それがこのツール群を作っている根本のモチベーションの一つです。
幸いなことに、私は普段から楽曲制作のご依頼をたくさんいただいています。本業で得た収益をこの場所に再投資したいと考えているので、ツールを有料化してマネタイズしようという考えは最初からありません。
だけど、理由はそれだけではありません。
1. クリーンなDTMの原体験を作りたい
私自身、『メイドイン俺』や『バンブラ』みたいなゲームで遊んでいたことがDTMを始めるきっかけでした。
ネット上には今でも割れDAWのようなグレーな入り口が散見されますが、DTMの第一歩はもっとクリーンで、手軽であるべきです。インストールも登録もいらず、ブラウザを開けばすぐ音が鳴る。あの頃のゲーム感覚で遊んでいるうちに、自然と音楽の仕組みが身につく場所を作りたいと思いました。
2. 動画教育ではなく「ツール」という回答
活動を続ける中で、ずっと音楽の教育的なアプローチには興味がありました。
でも、解説動画を作るのはものすごく時間が取られるし、何より自分の創作時間が削られてしまう。
それなら「自分も普段の仕事で使えて時短になり、他の人の能力も拡張できるツール」を1箇所に集めるのが、最も合理的で強い形でした。無駄な動きを極力省いているので、日常の練習はもちろん、出先の仕事スケッチにもそのまま使えます。
3. 音楽制作が将来の「会話デッキ」になる体験を育てる
このツールは個人の能力拡張を目的にしていますが、本質はそこにとどまりません。
ここでコードを覚え、スケールを試し、音を鳴らして成長した体験は、将来クリエイター同士が出会ったときの強烈な「会話デッキ(語れる共通体験)」になります。
ツールで得た感覚やコードの主観メモを自分の手でDAWに持ち込めば、それはもう誰にも真似できない独自の表現です。
ツールを無料でばら撒くことで、誰かの最初の一歩を生み出し、ここから音楽的に強い人がぽんぽん生まれてくる。そんな面白い状況を作るために、このインフラを運営しています。